プログラム内容
飛騨市の最北端、歴史と価値のある『飛騨みやがわ考古民俗館』を舞台に、小規模ミュージアムの活用と活性化を目指す取り組みを行っています。
今回は、この小さな博物館のシンボル『石棒』を発信するための3Dデータ化をお手伝いしていただける方を募集します!
プログラムの背景
飛騨みやがわ考古民俗館は、石棒や縄文時代使用されていた石器や土器、民具などの貴重なものが沢山残っているにも関わらず、来館者は激減、固定電話もなく、維持していくのが困難な状況です。 年間30日しか開館しない超レアな博物館ですが、全国には同じような課題を持つ博物館がたくさんあるのではないでしょうか?
そのような中で、石棒クラブが立ち上がり、飛騨市の宮川町から1,000以上も発掘された石棒を通じて、いかにしてファンを増やすことができるのかをテーマにチャレンジしています。小規模ミュージアムのあり方を全国にお示しできるように、石棒クラブなりに試行錯誤しながら取り組んでいます。
その一環で、館の開館日数に左右されない資料情報の発信・共有を目指しており、その手法に資料の3Dデータ化を取り入れ、公開しています。
石棒クラブが現在公開している3Dデータ(SketchFab)
石棒クラブが進めている3Dデータ公開作業に対し、昨年度第1回目の3Dデータ化合宿を開催し、多くのヒダスケ!さんにご協力をいただきました。
今回も昨年度に続き、公開3Dデータを撮影やデータ生成のお手伝いをしてくださる方を募集します。初心者で、自分の地域を3Dデータで盛り上げたい方も是非ご参加ください!
こんな方におすすめ!今回はコース別で参加できます♪
①3Dデータ化の初心者 5名
3D計測の原理・撮影方法・ソフトの扱い方の講習約1時間を受講後、講師の補助付きで作業にのぞみます。
3Dデータ化を覚えて自分の地元を盛り上げたい方におすすめです。
②3Dデータ化の初級経験者 5名
資料の取り扱いについてレクチャーを受けた後、講師や上級者のアドバイスを受けつつ自分で3Dデータ化を行います。3Dの技術は必要だと考えて取り組んでいるが、もう少し磨きたい方にお薦めです。
③3Dデータ化に自信あり!中級~上級経験者 5名
飛騨みやがわ考古民俗館と石棒クラブのために、自主的に3Dデータ化を行っていただきます。
自分の技術で飛騨みやがわ考古民俗館と石棒クラブを助けていただける方を募集します。
プログラム当日の流れ
当プログラムは、原則両日参加できる方を募集します。
講師・技術指導
野口淳氏(金沢大学古代文明・文化資源学研究所客員研究員)
森健人氏(路上博物館 館長)
7月30日(土)のスケジュール
13:10 飛騨みやがわ考古民俗館に集合
概要説明・自己紹介
撮影作業、データ処理実践、データ調整実践。質疑応答含む。
17:00 作業終了
飛騨古川のFabCafe Hida(飛騨市古川町弐之町6-17)に各自移動。
18:30 FabCafe Hidaに集合
夕食(各自自己負担でお願いします。)
データ調整の実践。飛騨市の代表的なデータのプリントアウト。
作業を行っての疑問点や不安点を共有し、3D化を極めましょう。
21:00 解散
宿泊は各自でお取りください。飛騨市ファンクラブ会員になると宿泊費の特典があります。(対象施設のみの特典になりますのでご注意ください。)
7月31日(日)のスケジュール
8:45 飛騨みやがわ考古民俗館に集合。
資料撮影、データ生成、アップロード(公開作業)
休憩時には、飛騨市自慢の旬な鮎をみんなで楽しみましょう。
各自の3Dデータを講評。
11:00 終了解散。
※詳細なスケジュールは変更になる可能性があります。
データの使用について
飛騨市では著作権の保護対象外の文化財について積極的にオープン化を推進しています。これは、発信は仲間づくりにつながるという考え方に基づいています。具体的には、博物館等展示撮影・公開OKや、3DモデルのCC-BYでの公開などを行っています。同時に、飛騨市の文化財3D化にご支援ご協力いただく皆さまの取り組みも尊重したいと考えております。
つきましては3D合宿での取得作成データについて以下のような取り扱いといたします。
①個人で3Dデータを公開する術をお持ちの方は、「石棒クラブの3D合宿(2022年7月30・31日)で製作」した旨を明記し、CC-BYで公開をしてください。それを石棒クラブで使わせていただきます。
②石棒クラブでの公開のご了承いただける場合は、備考欄に「石棒クラブの3D合宿(2022年7月30・31日)で○○さん製作」と明記し、CC-BYで公開します。
プログラム案内人(ヌシ)について
石棒クラブ・飛騨市教育委員会文化振興課の三好です。
文化財の保存と活用をテーマに地域の皆さんに親しみを持ってもらうために日々活動しております。
飛騨市では著作権の保護対象外の文化財について積極的にオープン化を推進しています。この取り組みによって、仲間づくりにつながると考えています。飛騨の宮川で発掘された石棒の3D化は小規模ミュージアム存続の新たなモデルになるかもしれません。そんな取り組みに共感して、一緒に取り組んでくださる方とお会いできるのを楽しみにしています。
縄文時代に作られた石棒を直接触れることができる機会でもありますので、皆様のご参加お待ちしております!